本人の判断能力が回復しましたがどうすればよい?
みなさん、こんにちは。
東京・渋谷の司法書士の新宮信之です。
5年前に統合失調症により後見制度を利用するようになりました。その
後、医師や家族の懸命な措置のお蔭で、症状もだんだん良くなりました。
1年前くらいから会話も普通にできるようになり、契約手続きを行なっ
たり、難しいことはできませんが、かなり回復してきました。本人でで
きることは自分でやってもらった方が、良いと思うのですがどうすれば
いいでしょうか?
こういったことも稀にあるようです。
身体的な変化や精神的な症状の変化というのは人間ですから当然ありま
す。
症状が良くなってきたら「後見」→「保佐」、逆に症状が悪化してきた
場合には「保佐」→「後見」にしたりと変えていく必要があります。
これを類型の変更といいます。
手続としては、担当書記官に聞いてみるのが一番だと思いますが、「保佐」
に変更する場合には、変更というよりも保佐申立を行なえば良いのです。
といっても、裁判所は資産状況や身体的な状況をある程度把握していますの
で、医師の診断書さえあればスムーズに進みます。
今現在利用している「後見」は裁判所の方で取消の手続きを行うことになり
ます。
実際は、「後見」→「保佐」になるようなケースは少なく、むしろ「補助」
→「保佐」や「保佐」→「後見」といったように判断能力がより低下する
ケースが多いかと思います。