後見人となる人がいないケース【法定後見】
ご相談者様の状況
最近多い甥となる方からご相談がありました。相談者様の叔母が東京で一人で生活しており、現在は一時的に入院しているものの、数か月後には在宅での生活に戻るとのことです。高齢で認知症も進んでいるため、成年後見人のサポートが必要な状況でした。なお、相談者様のご自宅は関西にありますが、仕事の関係でここ数年は東京に単身赴任しているということでした。
相談者様は、自分が後見人になろうかと思っていましたが、仕事が忙しく面倒を看てあげたいけれど、現実的に難しい状況でした。また、ここ数年で関西に戻ることになるだろうとのことでした。そこで、後見申立の代行と後見人の就任をお願いしたいというご相談内容でした。
当事務所のサポート内容
後見制度を利用する叔母は、独身で配偶者も子供もいませんでした。また、兄弟姉妹も全員亡くなっており、甥である相談者様が面倒を看ていました。
一度、当職を成年後見人の候補者として申立を行う前に、ご本人に会わなくてはなりませんので、病院まで行って様子を見てきました。
その日はとても調子が良いみたいで、話もしっかりすることができ、お互い宜しくお願いしますというということで、簡単に挨拶もするこができました。
それから後見申立の準備を行い、書類の不備などもなく、申立から2週間程度で審判が下りることとなりました。
当職が後見人となったのち、病院の担当医師と相談したところ、在宅で一人で生活するのは難しいということで、特別養護老人ホームに入所することになりました。しかし、特別養護老人ホームはどこも待ちの状態で、すんなり入所できるものではありません。数か月程度待つ必要があります。しかし、病院からは治療は終わり退院を求められましたので、病院の相談員と話し合い、一旦老健に入所して、そこで特別養護老人ホームの空きがでるのを待つことにしました。
自宅である賃貸マンションに戻ることは現実的に困難であったため、また賃料を支払い続けるもの経済的に困難であったため、解約するしました。なお、居住用不動産を解約する場合には、家庭裁判所の許可を得なければ解約することができません。許可を得ずに解約し場合は、無効となりますので注意が必要です。自宅内も荷物は、相談者様に立会い頂き、不要なものは処分しました。
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