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後見制度利用促進法

後見制度利用促進法

この度、成年後見制度利用促進法が施行されることになりました。平成28年10月13日が施行期日となっています。我々は利用促進法と略していっていますが、今までの後見制度どこがかわったのでしょうか。

郵便物の回送が可能となりました!

後見人に就任すると、被後見人の自宅へ行き郵便物を回収して、必要な箇所には一つ一つ連絡をして、後見人の事務所へ郵便物を郵送するよう手続きを行っていました。これがかなり大変で、同じ役所でも、各課ごとに書類を書いて提出していました。これをする必要がなくなりました。

郵便法で定める「転送」と区別するために「回送」という文言を使っています。この郵便回送は裁判所の嘱託によって行われます。我々後見人が郵便局に行って、事務所に回送するよう手続きを行うのではありません。後見申立審判確定後に裁判所に対し、回送嘱託の申立を行います。ただし、一律申立が認められるわけではなく、必要があるときに限られます。就任時には、郵便物を確認する必要性がありますので、認められないということはない気がします。なお、就任して数年経ってから回送の必要性は通常ありませんから、このような場合には認められないかもしれません。

また、「後見人」は利用することができますが、「保佐人」「補助人」は利用することができません。憲法上保障されている通信の秘密もありますし、本人自ら適切に郵便物を管理できるとして、範囲を後見人に限定しています。

郵便物の転送先は、後見人の住所でもよいですし、事務所でも構いません。なお、これは結構ネックかもしれませんが、回送の期間が6ヶ月と限定されています。1年に1回しか来ない郵便物の場合、見逃してしまう可能性がありますね。。必要があれば、再度回送嘱託の申立を行い、6ヶ月間認めてもらうことになります。

今までは、定期的に被後見人の自宅に赴き、郵便物を回収しては、差出人へ事務所に郵送するよう依頼をしていました。それでも、1年、2年程度掛けて徐々に被後見人の自宅に届く郵便物が少なくなるというのが一般的であるため、6ヶ月というのは少々短い気がしてなりません。

現在就任している被後見人に関しては、この制度が利用できるようになった際には、裁判所大変だろうなと思いつつも、すぐに申立をしようと思っています。

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